PUFsecurity(eMemory子会社)とCarotaが戦略的アライアンスを締結: PUF技術でOTAセキュリティを強化し、ソフトウェア定義デバイス時代に対応
【新竹、2025年8月28日】eMemory Technology Inc. 傘下のPUFsecurity Corporationは本日、世界の車載ネットワークおよびIoT向けOTA(Over-The-Air)ソリューションのリーディングプロバイダーであるCarota Corporationと戦略的アライアンスを締結したことを発表しました。Carotaは長年にわたり、世界の自動車ブランドおよびAIoT分野に対し、安定的かつ高効率で車載グレードに準拠したOTAサービスを提供しており、これまでに累計3億2千万台以上のスマートデバイスにアップグレードを実施しています。両社は、CarotaのOTAプラットフォームにPUFsecurityのPUF(Physically Unclonable Function)技術を導入し、システムレベルでのPUFベースHSM Edge Serverソリューションを統合することで、内部統制リスクや製造業者からの情報漏洩リスクを排除し、リモートファームウェア更新やデータ伝送のセキュリティ保護を全面的に強化します。これにより、自動車および次世代スマートモビリティに対し、デバイスからクラウドに至る多層的なセキュリティ保障を提供します。
PUFベースのハードウェアルートオブトラストを統合し、OTAソフトウェア更新のセキュリティを強化
CarotaはOTAソフトウェア更新の分野において、自社開発の特許差分アルゴリズムによりデータ伝送量を大幅に削減し、複数メーカーおよび異なるプラットフォーム間での高い互換性を実現しています。今回、PUFsecurityはPUFベースのHSM Edge Serverを導入することで、顧客が安心して鍵を管理できるようにしますした。これにより、CarotaのOTAサービスにおけるデータ保護、認証、ファームウェア完全性検証の仕組みを強化し、自動車メーカーがより安全にファームウェア更新を配信できると同時に、車両運行データや運転者のプライバシー情報を安全に取得・保存し、上り・下り通信の両面で包括的なセキュリティ保護を実現します。
PUFsecurityのPUFベースHSM Edge Serverを導入することで、CarotaはOTAソフトウェア更新において包括的なセキュリティ保護を実現します。
PUFベースのHSM Edge Serverソリューションは、親会社eMemoryのNeoPUF技術に基づいており、半導体製造工程において唯一無二かつ複製不可能な「チップフィンガープリント」を生成し、安全なルート鍵の生成根拠とします。モジュール式カートリッジ設計により、さまざまな機器要件に応じた計算リソース拡張をサポートし、鍵管理のレジリエンスと安定性を大幅に向上させます。さらにPUFベースのFIDO認証機構を統合することで、顧客は鍵アクセス権限を完全に掌握でき、エンドツーエンドでのセキュリティを実現し、従来の鍵配布プロセスにおいて製造業者の情報漏洩や内部統制不備によるリスクを排除します。
PUFベースOTAの新たなパラダイムを確立し、多様なスマートデバイスへ拡張
「PUFベースOTA」というサービスは、PUF技術が初めてOTAの実運用シナリオに適用されたことを示すものであり、今後はAIロボット、AIドローン、AI AGV/AMR、AIフライングカーなど次世代スマートモビリティや自動化機器へと拡張していきます。これにより、車載ネットワークやAIoT(Artificial Intelligence of Things)機器に対してより強固なセキュリティ防衛線を構築し、ソフトウェア定義デバイス(Software-Defined Anything, SDX)時代における安全な基盤を築きます。
このようなソフトウェア定義デバイスにおけるネットワーク接続型AIエンドポイントが、リモートOTAサーバーとソフトウェア・データ・設定の更新を行う際、PUF技術は常に信頼できる環境下で処理が完了することを保証します。これは、PUF技術が唯一のアイデンティティ識別と鍵生成のセキュリティアーキテクチャを構築できるためであり、ゼロトラスト認証、ソフトウェア署名、プライバシーデータ保護、デバイスとサーバーのバインディング、ソフトウェアバージョン監査、サンドボックステストなどの重要プロセスを支援し、SDXのライフサイクルにおいて直面し得る信頼性や認証の課題を解決します。
SECaaSプラットフォームのビジョンに向けて PUFセキュリティエコシステムを構築
PUFsecurity董事長特別助理の林宗霖博士は次のように述べています。 「今回のCarotaとの協力は、『PUFベースSecurity-as-a-Service(SECaaS)プラットフォーム』ビジョンを実現するうえで重要なマイルストーンです。私たちの目標は、PUF技術を基盤とし、チップ、モジュール、システムからプラットフォームに至るまでを包含した完全なセキュリティエコシステムを構築し、将来のSDX時代において進化し続ける多様な応用およびセキュリティニーズに応えることです。」
CarotaのCEO兼創業者である呉柏儀氏は次のように述べています。 「Carotaは、安定的で高効率、かつ車載グレード要件に準拠したOTAソリューションを提供することに注力しており、セキュリティは常に私たちが改善を重ねてきた重要な焦点の一つです。今回、PUFsecurityと協力しPUFベースHSM Edge Serverを導入することで、顧客の鍵保管および管理における信頼基盤を強化し、車載ネットワークやスマートモビリティの応用シーンにおいて、より包括的なセキュリティ支援を提供します。急速に普及するSDXに対応するため、今後もPUFベースのセキュリティエコシステムのパートナーとの協力を深化させ、AIロボット、スマートIoT機器、スマート物流、新エネルギー車などの分野へ応用を拡大していきます。これにより、世界中の顧客がSDX時代において持続可能で、より先進的なOTAセキュリティサービスを享受できるよう努めてまいります。 」
PUFsecurityについて
PUFsecurityは、世界をリードするハードウェアルートオブトラスト技術の提供者であり、PUF技術を中核としたセキュリティIPソリューションに特化しています。親会社eMemoryのNeoPUFおよびOTP技術を活用し、NeoPUFネイティブ鍵技術およびフルスタックセキュリティアーキテクチャの開発・展開に注力しています。これにより、世界中のチップおよびシステム設計者が量子時代の課題に対応できるよう支援し、持続可能なセキュリティ防衛線を構築します。主な製品には、PUFPQC(ポスト量子暗号)、PUFcc(暗号コプロセッサ)、PUFrt(ルートオブトラスト)、PUFhsm(ハードウェアセキュリティモジュール)などのIPソリューションがあり、PUFベースのSecurity-as-a-Serviceエコシステムを構築し、次世代のネットワーク接続機器に対して保護と認証の仕組みを提供しています。
Carotaについて
Carotaは、世界的なワンストップOTA(Over-The-Air)アップグレードおよびリモート診断ソリューションプロバイダーです。OTAサブスクリプションサービス、スマートコックピットソフトウェア開発、リモート診断、OTAテストツール、AI映像を活用したフリートマネジメントなど、多彩な製品を提供しています。その サービスはコネクテッドカーおよびIoT分野にまたがり、顧客は中華圏、欧米、日本、韓国、東南アジアなど世界各地に広がっています。